◆社会福祉法人岐阜アソシア◆


【2022年度 生活支援部門】

1.生活相談・支援
(1)中途視覚障害者をはじめ、視覚障害者からのさまざまな相談に応じ、関係機関と連携を図りながらその解決に取り組んだ。
(2)岐阜大学、岐阜盲学校、岐阜県眼科医会、岐阜県眼鏡商業協同組合、岐阜県視能訓練士会等で構成する岐阜ロービジョンケアネット(うかいネット)に加盟し、各団体と連携して中途視覚障害者の相談・支援を行った。
なお、事業の実施状況は次のとおり。
・実施件数 28件(延べ28名)

2.施設機能強化事業の実施
(1)避難訓練:第1回目は4月に火災を想定して、コロナ禍で密を避けるよう促しながら抜き打ちで実施し、第2回目は9月に長良川氾濫想定とし実施した。
 ・実施日 2022年4月26日(火)・2022年9月16日(金)
(2)防災運動会:災害時に地域住民と障害者が自助・共助しあえる体制づくりを構築できるように行っていたが、2021年度に引き続きコロナ対策に伴い中止とした。
(3)普通救命講習Ⅰ:不測の事態に備え、地域で救命活動ができるよう、視覚障害者、ボランティアを対象に行っていたが、2021年度に引き続きコロナ対策に伴い中止とした。

3.啓発活動の実施
 これからの社会を担う学生に対して、点字、視覚障害者、盲導犬等への理解を促せるよう、学校からの依頼に応じて福祉教室を実施した。
・依頼件数 16件
・受講人数 937名

4.ワークショップの実施
(1)3B体操:運動不足になりがちな視覚障害者にとって、3B体操は年齢性別に関係なく誰にでも無理なく、心身ともに健康な日常生活を送れる気軽に楽しめる有益な体操であることから、健康増進を図ることを目的に実施した。なお、2021年度は新型コロナウイルス感染症の状況を見つつの開催とした。
・実施回数 20回(延べ38名)
(2)社交ダンス:一般の社交ダンス教室には視覚障害者は入りづらい、しかしダンスを通して交流を深めたい、日ごろの運動不足を解消したい等の目的で、生活情報センター等を会場に社交ダンス教室を実施した。なお、上記ワークショップ同様の開催とした。
・実施回数 40回(延べ132名) 
(3)太極拳:一般の教室では型や一連の動作の流れを教えてもらいづらいとの多くの声が寄せられ、視覚障害者に理解のある講師を招いて教室を実施した。なお、上記ワークショップ同様の開催とした。
・実施回数 23回(延べ195名)
(4)2022さよなら餅つき会:2021年度に引き続きコロナ対策に伴い中止とした。

5.「センター交流会」及び「移動生活情報センター事業」の実施
 より多くの視覚障害者の意見、要望を聞く場としてセンター交流会を生活情報センターと他地域で実施するとともに、広域な県土において、均一なサービス提供を目的に5圏域において「移動生活情報センター」を実施できるようそれぞれ計画したが、2021年度に引き続きコロナ対策に伴い中止とした。

6.音声解説付き映画の普及
 一般の映画上映会ではまだ十分に普及していない副音声解説付き上映会を「アソシアシネラマボイス」として定期的に毎月1日ないしは次の日に実施した。
・参加人数 延べ240名

7.読書会「本の玉手箱」の実施
 読書という共通の趣味を持つ利用者、ボランティア等を対象に、本のことを自由に語れる場として隔月に1回実施した。
・参加人数 延べ45名

8.「視覚障害者外出サポート事業」の充実
視覚障害者団体の行事のサポートや生活情報センターに来館した際の買い物等、同行援護事業に該当しない支援に対して「視覚障害者外出サポート事業」を行った。また、インターネットを利用した外出サポートの全国ネットワークである「全国視覚障害者外出支援連絡会」(JBOS)に引き続き加盟して、他県の外出サポート事業実施団体との連携を図った。
なお、事業の実施状況は次のとおり。
・実施件数 10件(延べ11名)

9.代読・代筆情報支援事業の強化
 郵便物の確認、申込書への記入等、持ち込まれた書類の代読・代筆を随時実施した。また、家庭内での代読、視覚支援サービスとして、スマホを利用しての支援も行った。
・実施人数 12名(延べ30回)
また、スマホによる視覚支援は次のとおり。
・実施人数 8名(延べ8回)

10.日常生活用具の収集・展示
 視覚障害者が日常生活を営む上で便利な用具類を引き続き収集・展示して視覚障害者が気軽に試用できるよう配慮した。また視覚障害者の希望に応じて購入斡旋を行った。

11.各種クラブ活動の推進
 生活情報センターを拠点として、視覚障害者と晴眼者が共通の趣味や目的で集まるクラブ活動の場を提供し、両者の交流を促進した。センターとしては、担当者を配置した上で、①広報(視覚障害者・晴眼者双方に対して)、②会場・機材の提供、③資料(点字・墨字)の製作の3点について支援を行った。
2022年度は新型コロナウイルス感染症の流行状況とクラブ員との合意の下で実施の有無を判断し、その結果、編み物は12回、コーラスクラブは1回の活動、卓球クラブは8月、9月、2月以外の月2回の活動を実施した。なお、料理クラブは活動を行わなかった。
(1)料理クラブ…1997年12月発足 9名(視覚障害者6名、晴眼者3名)
(2)卓球クラブ…1999年2月発足 11名(視覚障害者10名、晴眼者1名)
(3)編みものクラブ…2006年4月発足 4名(視覚障害者3名、晴眼者1名)
(4)コーラスクラブ…2007年4月発足 13名(視覚障害者9名、晴眼者4名)

12.視覚障害者福祉協会等の行事や活動への協力
(1)岐阜県視覚障害者福祉協会が岐阜県の委託を受けて実施する視覚障害女性家庭生活訓練事業(9月~12月)に対し、全面的に協力した。
(2)岐阜県視覚障害者福祉協会との共催で、「点字フォーラム2022」を行った。2022年度も前年度同様新型コロナウイルス感染症に伴い、対象を東海地区に広げず、岐阜県内在住者のみの大会とした。また、午後からのディスカッションでは「点字の市民権確立に向けて」というテーマで先人たちの努力により勝ち得た点字投票や認められた点字による訴状などについて論じた。
・実施日 11月13日(日)
・内容 午前…早読み、記憶書き、聞き書き、写し書き等
    午後…みんなでディスカッション「点字の市民権確立に向けて」
・参加人数 10名