【2019年度 情報提供部門】
事業実績(2020.3.31現在)
(1)蔵書数
点字図書8,916タイトル(25,864巻)
録音図書5,223タイトル(27,572巻)
DAISY図書4,625タイトル
(うち、自館製作点字図書3,040タイトル、録音図書4,052タイトル、CD図書1,387タイトル)
(2019年度増加分)
点字図書147タイトル(484巻)
厚労省委託26タイトル(69巻)
自館製作95タイトル(336巻)
複製5タイトル(16巻)
購入13タイトル(35巻)
寄贈8タイトル(28巻)
録音図書160タイトル(163巻)
厚労省委託38タイトル(38巻)
自館製作87タイトル(90巻)
複製1タイトル
購入0タイトル
寄贈20タイトル(20巻)
その他14タイトル(14巻)
テキストデイジー51タイトル
シネマ・デイジー2タイトル
マルチメディアデイジー1タイトル
(2019年度廃棄分)
点字図書0タイトル
録音図書0タイトル
(2)貸し出し数
点字2,078タイトル(4,127巻)
うち、図書680タイトル(2,398巻)
雑誌1,398タイトル(1,729巻)
(点字雑誌 取扱数26種30巻)
録音10,206タイトル (21,640巻)
うち、図書8,916タイトル (10,285巻)
(テープ図書 取扱数328タイトル1,679巻)
(デイジー図書 取扱数8,537タイトル8,552巻)
(オーディオCD取扱数 29タイトル32巻)
(テープもしくはデイジー図書取扱数 22タイトル22巻)
雑誌1,290タイトル(11,355巻)
(テープ雑誌 取扱数8種10巻)
(デイジー雑誌 取り扱い数73種84巻)
(3)サービス実績(一部再掲)
(製作)
点訳
蔵書95タイトル(336巻)
プライベートサービス132件(2,986ページ)
音訳
蔵書85タイトル(デイジー84タイトル・テープ1タイトル)
プライベートサービス21タイトル
(デイジー21タイトル)
テキストデイジー図書蔵書51タイトル
シネマ・デイジー図書蔵書2タイトル
マルチメディアデイジー図書蔵書1タイトル
(製作以外)
点字データ提供4件
点字 打出し10件(4,178ページ)
コピー414件(CD・SDカードを含む)
対面音訳サービス延べ4件8時間
その他、代筆、墨字訳、触図、墨字入力、葉書印刷など
(4)来館者数
個人6,428名(利用者2,338名、ボランティア4,090名)
団体20団体551名
1.点字部門の製作と貸し出し
(1)点字図書の最新の出版情報及び「サピエ図書館」に登録される点字図書情報を常に把握し、利用者の要望に速やかに応えた。
(2)利用者の希望に応じて、県図書館が購入した新刊書を借り受けるほか、新たに原本を購入し、点訳ボランティアの協力によって点訳図書として製作して、希望者に提供した。また、点訳ボランティアの協力によって、利用者の希望に応じた自館製作図書の増加に努めた。製作に当たっては、点訳図書を読者に速やかに提供できるよう、点訳→校正→判定→修正→点検→製本→装備の一連の作業すべてにボランティアの協力を得て、それぞれの作業のスピード化を図った。なお、製作した点訳図書は「サピエ図書館」に登録して全国の共有財産とするとともに、常に着手情報を把握しながら重複政策を回避した。さらに、国立国会図書館総合目録にも登録され、全国の点字図書館、公共図書館等との相互貸借を行って図書館サービスの充実に努めた。
相互貸借の状況は次のとおり。
点字図書
他館所蔵図書借受数337タイトル(1,314巻)
自館所蔵図書貸出数171タイトル(563巻)
(3)利用者の学習要求、情報要求に対して、「サピエ図書館」、その他インターネットを活用して幅広い分野での情報提供に努めた。
(4)点訳講習会を開催して新たに点訳者を養成するとともに、講習会修了者に対しては、最新の点訳ソフト、OCR等を導入、周知し、利用者に速やかに情報提供できるよう努めた。
(5)館報「長良川だより」(点字版362部、墨字版244部、メール版81通)を毎月継続発行し、利用者及び関係機関へのきめ細かい情報提供に努めた。「長良川だより」には、生活情報センターからのお知らせ、点字・録音新着図書案内、「サピエ図書館」に新しく登録された主な資料の紹介などを掲載した。
(6)日本書籍出版協会発行の「これから出る本」から抜粋(毎月約80タイトル分)し、点字版を継続発行し、希望者26名に配布した。これによって、墨字図書情報を提供するとともに、利用者の希望図書を把握して自館製作の点訳原本を決定した。
(7)点字交流誌「心」を年4回発行して希望者144名に配布し、利用者間の意見・情報交換の場を提供した。
(8)Lサイズ点字プリンターを設置して、常時中途視覚障害者のLサイズ点字図書等の求めに応じられるよう努めた。
(9)プライベートサービスにより、個人の必要とする資料等の即時提供に努めた。
2.録音部門の製作と貸し出し
(1)録音図書の最新の出版情報及び「サピエ図書館」に登録される録音図書情報を常に把握し、利用者の要望に速やかに応えた。また、岐阜県図書館との相互協力によってリーディングサービス事業を行った。この事業では、利用者の希望に応じて、県図書館が購入した新刊書を借り受けるほか、新たに原本を購入し、音訳ボランティアの協力によって録音図書として製作して、希望者に提供した。
(2)音訳ボランティアの協力によって利用者の希望に応じた自館製作図書の増加に努めた。製作に当たって図書を読者に速やかに提供できるよう、音訳→校正→判定→訂正→編集→プリント→装備の一連の作業すべてにボランティアの協力を得て、それぞれの作業のスピード化を図った。なお、製作した録音図書は「サピエ図書館」に登録して全国の共有財産とした。また、国立国会図書館総合目録にも登録され、全国の点字図書館、公共図書館等との相互貸借を行って図書館サービスの充実に努めた。
相互貸借の状況は次のとおり。
テープ図書
他館製作図書借受数176タイトル(865巻)
自館製作図書貸出数141タイトル(722巻)
デイジー図書
他館製作図書借受数6,359タイトル(6,374巻)
自館製作図書貸出数1,366タイトル(1,366巻)
(3)音訳講習会を開催して新たに音訳者を養成するとともに、講習会修了者に対しては、デイジー編集技術を習得してもらうなど、利用者に速やかに情報提供できるよう努めた。
(4)視覚障害者用デジタル録音図書の製作に取り組み、音声デイジー87タイトル、テキストデイジー54タイトル、シネマ・デイジー2タイトル、マルチメディアデイジー1タイトルのデイジー図書を製作した。また、テキストデイジー製作講座を開催して、編集スタッフの増強に努めたほか、デイジー学習会(月1回)を開催してデジタル録音図書製作の知識・技術の向上を図った。
(5)館報「長良川だより」(デイジー版114部、テープ版26部)で、「新着録音図書」を毎月紹介し、利用者及び関係機関へのきめ細かい情報提供を行った。尚、内容については点字版・墨字版とほぼ同様である。
(6)日本書籍出版協会発行の「これから出る本」から抜粋(毎月約80タイトル分)し、墨字図書の近刊情報(デイジー版 11部、テープ版 4部)を提供した。これによって、墨字図書情報を提供するとともに、利用者の希望図書を把握して自館製作の音訳原本を決定した。
(7)月刊録音雑誌サウンドパーク「心」を毎月製作して、デイジー版186名、テープ版(C-90 1巻)81名の希望者(施設を含む)に貸し出した。
(8)「婦人公論全文音声版」を毎月2回製作して、デイジー版119名、テープ版(C-90 2巻)24名の希望者(施設を含む)へ貸し出した。また、「サピエ図書館」にもアップし、ダウンロード数3,964回、実人数2,323名の利用があった。「岐阜新聞 分水嶺」を毎月製作して、デイジー版48名の希望者に貸し出した。また、「サピエ図書館」にもアップし、ダウンロード数336回、実人数212名の利用があった。また、前年度に引き続いて地域情報を提供するための録音雑誌「生活情報誌 月刊ぷらざ」を毎月製作して、デイジー版44名、テープ版(C-90 1巻)9名の希望者に貸し出した。その他、月刊誌「JAFMATE」を毎月製作して、デイジー版53名の希望者に貸し出した。また、「サピエ図書館」にもアップし、ダウンロード数287回、実人数185名の利用があった。
(9)プライベートサービスにより、個人の必要とする資料(テキスト、音声デイジー、テキストデイジー、マルチメディアデイジー)等の即時提供に努めた。
(10)利用者の希望に応じて、延べ4件(8時間)の対面音訳サービスを行った。
(11)その他に、利用者の求めに応じて、日本点字図書館、日本盲人会連合、神奈川県ライトセンター等が製作するデイジー・テープ雑誌をプリントして貸し出した。
3.拡大写本サービスの充実
通常学級に在籍する弱視児童・生徒に対して、利用者個人からの依頼を受けて1教科4分冊の拡大教科書の製作をした。
4.触図の製作
点訳図書原本にある様々な図・表等の作成に全面的に取り組んだ。
5.ボランティアの養成
(1)岐阜はもんの会主催で2019年度は「音訳ボランティア研修会」を行い、講師に安田知博氏を迎えて、会員・協力団体等を含めて53名が受講した。
(2)岐阜県の委託による点訳講習会(岐阜教室)及び音訳講習会(岐阜教室、山形教室)を2019年6月から2020年3月までの間に、それぞれ28回にわたって開催し、点訳13名、音訳13名、合計26名の修了者を得ることができた。またデジタル録音図書製作体制を強化するため、音訳ボランティア等を対象に、テキストデイジー製作講習会(6名修了)を開催した。
(3)点訳・音訳ボランティアの資質の向上を図るため、前年度講習会修了者を対象として「点訳勉強会」(岐阜・北方の2教室)及び「音訳勉強会」(岐阜・可児の2教室)をそれぞれ月1回開催してアフターケアに努めるとともに、毎月定期的に「点訳の集い」(岐阜・大垣・可児の3教室)、「点訳学習会」(岐阜1・岐阜2の2教室)、点訳校正学習会(岐阜の1教室)及び「音訳学習会」(岐阜・可児の2教室)、音訳校正学習会(岐阜の1教室)、デイジー学習会(岐阜の1教室)を開催して、点訳・音訳技術の向上に努めた。
(4)小中高生、福祉団体等から増え続ける施設見学に応えられるよう、施設案内講習会を開催して案内ボランティアの増員に努めた。
(5)映画の主音声に視覚情報の音声ガイドを付したシネマ・デイジー製作のため、ボランティア、視覚障害者を対象に月2回台本検討会を開催した。
6.ネットワーク事業への参加
パソコンで製作した点字データ、音声データの登録を行うなど、視覚障害者情報ネットワークシステムとして機能している「サピエ図書館」の事業に積極的に参加し、利用者サービスの向上を図った。
7.点字印刷・出版、その他
(1)岐阜県広報紙「岐阜県からのおしらせ」点字版(月刊・26ページ・274部)及び岐阜市広報紙「広報ぎふ」点字版(月2開・32ページ・92部)の製作・配布を委託事業として行った。なお、中途視覚障害者をはじめ高齢によって点字の触読が困難になった読者には、Lサイズ点字版「岐阜県からのおしらせ」(34部)、「広報ぎふ」(16部)を作製し配布した。その他、岐阜県の委託により「視覚障害者福祉の手引」点字版(154ページ・304部)の製作を行った。
(2)岐阜県広報紙「岐阜県からのおしらせ」の音声版(月刊・デイジー版39部、テープ版C-46・1巻124部)、テキストメール版(14通)及び岐阜市広報紙の音声版「あいメール」(月2回・デイジー版13部、テープ版C-60・1巻27部)の制作・配布を委託事業として行った。その他、岐阜県の委託により「視覚障害者福祉の手引」音声版(デイジー版43部、テープ版C-90・2巻・123部)の製作を、また、岐阜市からの委託で「障がい者の明日のために(視覚障がい抜粋版)」のSPコード製作と音声版(デイジー版30部、テープ版C-60・1巻30部)の製作をそれぞれ行った。
(3)日本聖公会の委託を受けて、祈祷書及び聖歌集等の点字版を希望に応じて製作した。
(4)岐阜県身体障害者福祉協会会報「希望」(年回)、その他小冊子、視覚障害者団体の会議資料、及び会員向け通知文などの点字版製作をそれぞれの依頼によって行った。また岐阜県、及び各市町村選挙管理委員会の依頼による各種選挙の「候補者名簿」点字版の製作、点字の名刺の製作に協力した。
(5)県内公的機関の閲覧用冊子としての「岐阜県議会だより」点字版(標準サイズ43部、Lサイズ43部)、音声版(デイジー版40部、テープ版40巻)を製作した。
8.関係機関・団体との連携
(1)特定非営利活動法人全国視覚障害者情報提供施設協会(全視情協)及び社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会(日盲社協)の1施設として各種事業に参加した。そのほか、全視情協、日盲社協・情報サービス部会の各種プロジェクト委員会に協力した。
(2)中部ブロック点字図書館連絡協議会加盟の各点字図書館相互の連携を密にし、事業の効果を上げるために積極的に協力した。
(3)日本図書館協会に引き続き加盟し、図書館界の情報収集に努めた。
(4)岐阜県図書館協会に引き続き加盟し、県内の図書館との連携に努めるほか、岐阜県図書館の音訳講座・研修会等、要請に基づいて各地域でのボランティア講座に講師を派遣した。
(5)隔月に名古屋市鶴舞中央図書館等を会場に開催する「東海点字研究会」に参加するとともに、その運営に積極的に協力した。
(6)盲学校、岐阜うかいネット(岐阜ロービジョンケアネット)、JRPS等と情報交換を行い連携を図った。
(7)岐阜市主催の「オンリーワンわたしたちの芸術祭」で、司会を務めた。