◆社会福祉法人岐阜アソシア◆


【2019年度 岐阜アソシア 事業報告書】

当法人が設置する「視覚障害者生活情報センターぎふ」が所期の目的を達成できるように、資金を確保して資金援助を行うとともに、岐阜県及び岐阜市の委託事業等を実施することにより、視覚障害者福祉の向上発展のために努めた。

1.「視覚障害者生活情報センターぎふ」の経営
「視覚障害者生活情報センターぎふ」が、地域における視覚障害者福祉の総合センターとしての機能を発揮するように努め、事業をとおして「視覚障害者とともに生きる」社会作りを目指した。

2.「障害者総合支援法」による同行援護、移動支援事業の経営
岐阜アソシア・視覚障害者居宅介護事業所を設置して視覚障害者・児を対象とした同行援護、移動支援事業を引き続き行った。ガイドヘルパー養成・スキルアップ講座、代読・代筆講習会を実施し、ガイドヘルパーの育成に努めた(延べ10回受講者372名)。また、岐阜はもんの会の協力により、外出サポート事業を実施した(10件延べ43名)。

3.運営資金確保のための活動
「視覚障害者生活情報センターぎふ」を支援する募金活動を引き続き行ったほか、全国のキリスト教会及び教会が経営する学校・幼稚園・信徒等に対して協力依頼を行った。さらに、岐阜県内すべての小・中・高等学校及び幼稚園に「書き損じ葉書」の寄付を依頼するなどして、「視覚障害者生活情報センターぎふ」の運営資金の確保に努めた。
(1)「感謝のしおり第31号」を作成し、協力者1,600余名に配布して引き続き協力を依頼した。
(2)全国のキリスト教会・キリスト教系の学校・幼稚園並びに信徒等に対し事業への協力依頼文書を発送して資金確保に努めた。
(3)募金箱を近郊の書店、医療機関、ホテル及び岐阜県眼鏡商業協同組合(県下の同組合加盟眼鏡店80店の店頭に設置)の協力により、一般市民の協力を依頼した。
(4)岐阜はもんの会の全面的な協力を得て、バザー&アソシアまつりを6月1日(土)に開催して約250名の入場者があった。収益として金1,256,100円を上げ、これを運営資金とした。なお、視覚障害者への配慮として、点字の値札をつけるなどして、多くの視覚障害者に買い物を楽しんでいただいた。
(5)岐阜はもんの会の全面的な協力を得て、ひまわりの会から引き継いだ就労支援事業を実施した。2018年度分の収益として岐阜はもんの会から864,089円の寄付を受けた。
(6)岐阜県内のすべての小学校・中学校・高等学校及び幼稚園に対して「書き損じ葉書」の寄付を依頼した68校の学校、幼稚園からハガキ6,305枚、切手2,305枚、テレカ72枚の寄付があり、91,297円の収益を上げることができた。

4.岐阜県・岐阜市からの受託事業
(1)岐阜県の「岐阜県からのお知らせ」点字版(標準サイズ、Lサイズ)、音声版(デイジー版、テープ版、テキストメール版)、岐阜市の「広報ぎふ」点字版(標準サイズ、Lサイズ)、音声版(「あいメール」(デイジー版、テープ版))、YouTube版の製作を引き続き受託製作して、視覚障害者への広報活動に協力した。
(2)県内公的機関の閲覧用冊子として、岐阜県議会の「岐阜県議会だより」点字版(標準サイズ、Lサイズ)、音声版(デイジー版、テープ版)を受託製作して、視覚障害者への議会情報の提供に協力した。
(3)岐阜県から委託を受けて視覚障害者福祉事業(点訳奉仕員養成、音訳奉仕員養成、歩行訓練士派遣事業、中途失明者緊急生活訓練事業、点字版・録音版「視覚障害者福祉の手引」作成事業等)を、また、岐阜市から委託を受けてSPコード版・音声版「障がい者の明日のために(視覚障がい抜粋版)」を引き続き行い、視覚障害者福祉の向上のために協力した。また、2019年度より、岐阜県からの委託で新たに「視覚障がい者ICTサポート事業」の委託を受け、視覚障害者に対して情報機器講習、支援、サピエ図書館の利用推進を図った。

5.関係機関、団体との連携
(1)岐阜県身体障害者福祉協会及び岐阜県視覚障害者福祉協会が行う視覚障害者福祉事業、岐阜県立岐阜盲学校及び同窓会、「視覚障害者の教育と福祉を進める会」の事業に協力し、視覚障害者福祉の向上に努めた。
(2)岐阜県社会福祉協議会及び各地域社会福祉協議会等の行う視覚障害者福祉事業に協力した。
(3)日本盲人キリスト教伝道協議会、日本聖公会社会福祉連盟に引き続き加盟してその活動に協力した。
(4)岐阜県図書館協会の図書館協議会に引き続き加盟し、県内の図書館の行う視覚障害者情報提供事業に協力した。
(5)社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会の「情報サービス部会」、「自立支援施設部会」と、特定非営利活動法人全国視覚障害者情報提供施設協会に引き続き加盟し、技術研修及び情報の収集に努めるとともに、それぞれの団体の行うプロジェクトに委員を派遣し、事業に対して協力した。
(6)その他、県内関係機関、団体に対して、視覚障害に関する助言をするなど連携を図った。

6.「岐阜県の視覚障害者の今後を考える会」の設置
重複視覚障害者、高齢視覚障害者問題など、直面する問題解決を目的に、各団体の参加を受けて会を組織するまでの確認をしたものの、2019年度は他の問題解決のため、会を開催するまでに至らなかった。

7.防災意識の啓発
地域住民と災害弱者が災害時に共助できる社会構築を目指して防災フェスティバル2019」を実施した。12月22日(日)に視覚障害者生活情報センターぎふを会場に「防災フェスティバル2019」として実施した。(参加者106名)