◆社会福祉法人岐阜アソシア◆


【2018年度 生活支援部門】

1.生活相談・支援
(1)中途視覚障害者をはじめ、視覚障害者からのさまざまな相談に応じ、関係機関と連携を図りながらその解決に取り組んだ。
(2)岐阜大学、岐阜盲学校、岐阜県眼科医会、岐阜県眼鏡商業協同組合、岐阜県視能訓練士会等で構成する岐阜ロービジョンケアネット(うかいネット)に加盟し、各団体と連携して中途視覚障害者の相談・支援を行った。
なお、事業の実施状況は次のとおり。
・実施件数22件(延べ21名)

2.「視覚障害者外出サポート事業」の充実
視覚障害者団体の行事のサポートや生活情報センターに来館した際の買い物等、同行援護事業に該当しない支援に対して「視覚障害者外出サポート事業」を行った。また、インターネットを利用した外出サポートの全国ネットワークである「全国視覚障害者外出支援連絡会」(JBOS)に引き続き加盟して、他県の外出サポート事業実施団体との連携を図った。
なお、事業の実施状況は次のとおり。
・実施件数19件(延べ50名)

3.多様な学習機会の提供(ワークショップの開催)
(1)3B体操:運動不足になりがちな視覚障害者にとって、3B体操は年齢性別に関係なく誰にでも無理なく、心身ともに健康な日常生活を送れるよう、気軽に楽しめる有益な体操である。月に1ないしは2回教室を開き、視覚障害者の健康増進を図った。
・実施回数20回(延べ約120名)
(2)社交ダンス:一般の社交ダンス教室には視覚障害者は入りづらい、しかしダンスを通して交流を深めたい、日ごろの運動不足を解消したい等の目的で、生活情報センター等を会場に社交ダンス教室を実施した。
・実施回数48回(延べ約140名)
(3)太極拳:一般の教室では型や一連の動作の流れを教えてもらいづらいとの多くの声が寄せられ、視覚障害者に理解のある講師を招いて教室を実施した。
・実施回数24回(延べ約140名)
(4)2018さよなら餅つき会:御輿愛好会「驀(まっしぐら)」の協力の下、地域住民とともに視覚障害者も杵を手に昔ながらの風物詩である餅つきを楽しんだ。
・実施日12月16日(日)
・参加人数約150名(利用者、地域住民、関係者含む)
(5)アソシアシネラマボイス:一般の映画上映会ではまだ十分に普及していない副音声解説付き上映会を定期的に毎月1日ないしは次の日に実施した。
・参加人数192名
(6)読書会「本の玉手箱」:読書という共通の趣味を持つ利用者、ボランティア等を対象に、本のことを自由に語れる場として隔月に1回実施した。
・参加人数延べ72名

4.日常生活用具の収集・展示
視覚障害者が日常生活を営む上で便利な用具類を引き続き収集・展示して視覚障害者が気軽に試用できるよう配慮した。また視覚障害者の希望に応じて購入斡旋を行った。

5.施設機能強化事業の実施
(1)避難訓練:水害、火災等を想定して、職員の役割分担を確認したうえで、来館者に対して抜き打ちで避難訓練を実施した。なお2回目は新年度に入り行った。(2019年4月25日(木))
・実施日2018年11月28日(水)
(2)第12回防災運動会:災害時に地域住民と障害者が自助・共助しあえる体制づくりを構築できるよう、岐阜県、岐阜盲学校、岐阜県視覚障害者福祉協会との共催で岐阜盲学校を会場に実施した。
・実施日10月13日(土)
・参加人数約173名
(3)普通救命講習Ⅰ:不測の事態に備え、地域で救命活動ができるよう、視覚障害者、ボランティアを対象に岐阜中消防署の協力を得て実施した。
・実施日2019年3月16日(土)
・参加人数5名(内視覚障害者2名)
(4)クラブ活動の推進:生活情報センターを拠点として、視覚障害者と晴眼者が共通の趣味や目的で集まるクラブ活動の場を提供し、両者の交流を促進した。センターとしては、担当者を配置した上で、①広報(視覚障害者・晴眼者双方に対して)、②会場・機材の提供、③資料(点字・墨字)の製作の3点について支援を行った。
今年度の状況は次のとおり(編みものクラブ、卓球クラブは月2回、その他はいずれも月1回)。
ア.料理クラブ…1997年12月発足、11名(視覚障害者6名、晴眼者5名)
イ.卓球クラブ…1999年2月発足、10名(視覚障害者6名、晴眼者4名)
ウ.編みものクラブ…2006年4月発足、10名(視覚障害者4名、晴眼者6名)
エ.コーラスクラブ…2007年4月発足、13名(視覚障害者10名、晴眼者3名)

6.災害時要援護者支援を目的とする支援システム体制の構築
災害時の安否確認の目的と要援護者と支援者を把握する「避難行動要支援者システム」のデータを構築しながら運用を開始した。

7.センター交流会の実施
利用者とボランティア・職員との交流を目的に「センター交流会」を生活情報センターと瑞浪市で実施した。なお、生活情報センターでは午前に生活協同組合コープぎふによるサービス説明・実演・体験会を、瑞浪市では用具展示会をそれぞれ開催して、午後からの懇談会の参加を促した。
(生活情報センター)
・実施日2月8日(金)
・参加人数利用者35名(内付添3名)
職員・ボランティア20名
(瑞浪市・瑞浪総合文化センター)
・実施日7月22日(日)
・参加人数参加者54名(内付添・ガイドヘルパー含む)
職員・用具出店業者9名

8.視覚障害者福祉協会等の行事や活動への協力
(1)岐阜県視覚障害者福祉協会が岐阜県の委託を受けて実施する視覚障害女性家庭生活訓練事業(5月~12月)に対し、「岐阜はもんの会」とともに全面的に協力した。
(2)岐阜県視覚障害者福祉協会との共催で、「点字フォーラム2018」を行った。今年度も昨年に引き続き対象を東海地区に広げて実施した。また、競技のほか、午後のディスカッションでは、点字表記法改訂に向けて、視覚障害者にもっと受け入れやすい点字になるよう要望することを確認した。
・実施日11月25日(日)
・内容午前…早読み、記憶書き、聞き書き、写し書き等
午後…みんなでディスカッション「点字表記について」
・参加人数15名

9.視覚障害者福祉の啓発活動
毎年夏休みに点字、視覚障害者、盲導犬等に関心を持つ小中高生を対象
に「親子点字教室」「1日点字教室」を開催してきたが、より多くの人に関心を持ってもらえるよう、2018年度は岐阜盲学校のオープンキャンパスにおいて「岐阜アソシア点字体験コーナー」を実施した。
・実施日8月4日(土)
・参加人数約70名