【2017年度 視覚障害者生活情報センターぎふ 事業計画書】
事業概要
視覚障害者生活情報センターぎふは、生涯学習時代にあって、利用者の学習する機会を保障するためのあらゆる資料提供・情報提供の場である。さらには、コミュニケーションの場・情報発信基地としての重要な役割を担っており、なくてはならない施設である。本年は9名の職員により、視覚障害者のニーズに対応して幅広い事業活動を展開する。また利用者に対する新たな図書館サービスを展開していくため、必要な知識・技能等を有する者のボランティアとしての参加を一層促進するよう努める。
情報提供部門では、引き続き全国の視覚障害者を対象に、点字図書・録音図書・雑誌の製作、貸し出し、館内閲覧業務、読書指導、点訳・音訳ボランティアの養成、対面音訳サービス、パソコン相談サービス、点字・録音資料類の受託製作、点字印刷・製本、拡大教科書製作等の事業を行う。事業推進のために、OCRや合成音声ソフトを利用して、情報提供の迅速化を図る。
そのほか点字図書・録音図書・雑誌類の購入や各種資料の収集によって蔵書の充実に努めるとともに、触図の製作、全国視覚障害者ネットワークシステムである「サピエ」の事業への積極的な参加によって、視覚障害者への情報提供の充実を目指す。岐阜県図書館との相互協力によるリーディングサービス事業、また、DAISYによるデジタル録音図書・雑誌の編集をさらに充実させるとともに、利用者・ボランティアに対しデジタル録音機器操作の指導を積極的に行う。さらに、弱視者への拡大写本サービスを、弱視児童・生徒在籍学校からの依頼による教科書・副教材製作に範囲を広げるほか、Lサイズ点字プリンターを活用して、従来の標準サイズ点字に加えLサイズ点字による情報提供を行う。
生活支援部門では、身近な窓口として視覚障害者からのあらゆる相談に応じて、その解決策を探るとともに、外出サポート事業、用具の収集・斡旋、展示を行う。そのほかにも、岐阜うかいネット(岐阜ロービジョンケアネット)に加盟して、埋もれている中途視覚障害者の支援を積極的に行う。
また、中高生を対象とした「一日点字教室」及び小学生とその親を対象とした「親子点字教室」、利用者・ボランティア・職員の交流と意見交換の場である「センター交流会」、クラブ活動の支援などを継続して行い、視覚障害者と晴眼者の交流の場の提供や視覚障害者への理解と誘導法の普及を図る。
なお、「かがり火」については2016年度末での実施であったため、2017年度は開催を見送り「かがり火2018」として2018年夏頃に開催予定である。また、行事については、それぞれ利用者・ボランティア・職員によるスタッフ会を設置し、3者の協力によって企画・実施する。
技術指導部門では、岐阜県から「中途失明者緊急生活訓練事業」及び「歩行訓練士派遣事業」の委託を受けて、歩行指導、日常生活技術指導、パソコン指導、中途視覚障害者点字学習指導を引き続き個別に行う。
また、単年度予定で視覚障害児・者・親の会「ひまわりの会」から就労支援事業を引き継いで実施するとともに、重複視覚障害者就労支援事業所開設の準備を他団体と連携して進める。