◆社会福祉法人岐阜アソシア◆


【2019年度 生活支援部門】

1.生活相談・支援
(1)中途視覚障害者をはじめ、視覚障害者からのさまざまな相談に応じ、関係機関と連携を図りながらその解決に取り組んだ。
(2)岐阜大学、岐阜盲学校、岐阜県眼科医会、岐阜県眼鏡商業協同組合、岐阜県視能訓練士会等で構成する岐阜ロービジョンケアネット(うかいネット)に加盟し、各団体と連携して中途視覚障害者の相談・支援を行った。
なお、事業の実施状況は次のとおり。
・実施件数22件(延べ22名)

2.施設機能強化事業の実施
(1)避難訓練:第1回目は岐阜県のシェイクアウト訓練に登録し、地震を想定し机の下へもぐるなどして、頭を守った後、防災頭巾の着用をし屋外へ避難した。なお、第2回目は火災を想定しての訓練とし、それぞれの訓練は来館者に対して抜き打ちで行った。
・実施日2019年9月4日水・2020年3月10日(火)
(2)防災フェスティバル2019:災害時に地域住民と障害者が自助・共助しあえる体制づくりを構築できるよう、岐阜県との共催で視覚障害者生活情報センターぎふを会場に実施した。
・実施日2019年12月22日(日)
・参加人数約106名
(3)普通救命講習Ⅰ:不測の事態に備え、地域で救命活動ができるよう、視覚障害者、ボランティアを対象に行っていたが、新型コロナウイルスの影響により来年度に延期することとした。

3.啓発活動の実施
これからの社会を担う小中校生や福祉に関心のある一般市民に対して、点字の普及、視覚障害者、盲導犬への理解を促せるよう、2019年度は岐阜盲学校のオープンキャンパスにおいて「岐阜アソシア点字体験コーナー」を実施した。
・実施日2019年8月23日(金)
・参加人数約20名

4.ワークショップの実施
(1)3B体操:運動不足になりがちな視覚障害者にとって、3B体操は年齢性別に関係なく誰にでも無理なく、心身ともに健康な日常生活を送れるよう、気軽に楽しめる有益な体操である。月に1ないしは2回教室を開き、視覚障害者の健康増進を図った。
・実施回数18回(延べ約116名)
(2)社交ダンス:一般の社交ダンス教室には視覚障害者は入りづらい、しかしダンスを通して交流を深めたい、日ごろの運動不足を解消したい等の目的で、生活情報センター等を会場に社交ダンス教室を実施した。
・実施回数41回(延べ約144名)
(3)太極拳:一般の教室では型や一連の動作の流れを教えてもらいづらいとの多くの声が寄せられ、視覚障害者に理解のある講師を招いて教室を実施した。
・実施回数22回(延べ約172名)
(4)2019さよなら餅つき会:御輿愛好会「驀(まっしぐら)」の協力の下、地域住民とともに視覚障害者も杵を手に昔ながらの風物詩である餅つきを楽しんだ。
・実施日2019年12月22日(日)
・参加人数約200名(利用者、地域住民、関係者含む)
(5)アソシアシネラマボイス:一般の映画上映会ではまだ十分に普及していない副音声解説付き上映会を定期的に毎月1日ないしは次の日に実施した。
・参加人数192名
(6)読書会「本の玉手箱」:読書という共通の趣味を持つ利用者、ボランティア等を対象に、本のことを自由に語れる場として隔月に1回実施した。
・参加人数延べ72名

4.日常生活用具の収集・展示
視覚障害者が日常生活を営む上で便利な用具類を引き続き収集・展示して視覚障害者が気軽に試用できるよう配慮した。また視覚障害者の希望に応じて購入斡旋を行った。

5.「センター交流会」及び「移動生活情報センター事業」の実施
より多くの視覚障害者の意見、要望を聞く場としてセンター交流会を生活情報センターと他地域で実施するとともに、広域な県土において、均一なサービス提供を目的に5圏域において「移動生活情報センター」を実施した。

(センター交流会)
・実施日2019年7月7日(火)12:30~15:00
・会場美濃加茂市生涯学習センター
・内容最新機器紹介、電子白杖・ICT機器・グリルレンジ体験会、懇談会
・参加人数46名(内付添・ガイドヘルパー含む)

・実施日2020年1月13日(月)10:00~15:00
・会場視覚障害者生活情報センターぎふ
・内容冬のこたつでできる遊び体験会、懇談会
・参加人数59名

(移動生活情報センター事業)
・実施日2019年7月3日(水)12:30~15:00
・会場大垣市総合福祉会館(大垣市馬場町124)
・内容最新機器紹介、電子白杖・ICT機器・グリルレンジ体験会
・参加人数38名

・実施日2019年7月28日(火)12:30~15:00
・会場古川町公民館(飛騨市古川町若宮2-1-86)
・内容最新機器紹介、電子白杖・ICT機器・グリルレンジ体験会
・参加人数42名

・実施日2019年9月22日(火)10:00~15:00
・会場ウエルフェア土岐(土岐市下石町1060番地)
・内容午前…用具説明会
午後…用具体験会
・参加人数53名

・実施日2020年2月12日(水)10:00~15:30
・会場多治見市総合福祉センター(多治見市太平町2-39-1)
・内容午前…グリルレンジ料理教室
午後…日常生活用具、冬のこたつでできる遊び体験会
・参加人数5名

・実施日2019年9月29日(火)10:00~15:00
・会場視覚障害者生活情報センターぎふ(岐阜市梅河町1-4)
・内容午前…グリルレンジ料理教室、iPhone体験会
・参加人数24名

6.音声解説付き映画の普及
一般の映画上映会ではまだ十分に普及していない副音声解説付き上映会を「アソシアシネラマボイス」として定期的に毎月1日ないしは次の日に実施した。
・参加人数211名

7.読書会「本の玉手箱」の実施
読書という共通の趣味を持つ利用者、ボランティア等を対象に、本のことを自由に語れる場として隔月に1回実施した。
・参加人数延べ54名

8.「視覚障害者外出サポート事業」の充実
視覚障害者団体の行事のサポートや生活情報センターに来館した際の買い物等、同行援護事業に該当しない支援に対して「視覚障害者外出サポート事業」を行った。また、インターネットを利用した外出サポートの全国ネットワークである「全国視覚障害者外出支援連絡会」(JBOS)に引き続き加盟して、他県の外出サポート事業実施団体との連携を図った。
なお、事業の実施状況は次のとおり。
・実施件数19件(延べ50名)

9.代読・代筆情報支援事業の強化
郵便物の確認、申込書への記入等、持ち込まれた書類の代読・代筆を随時実施した。また、家庭内での代読、視覚支援サービスとして、スマホを利用しての支援も行った。
・実施人数6名(延べ13回)
また、スマホによる視覚支援は次のとおり。
・実施人数4名(延べ4回)

10.日常生活用具の収集・展示
視覚障害者が日常生活を営む上で便利な用具類を引き続き収集・展示して視覚障害者が気軽に試用できるよう配慮した。また視覚障害者の希望に応じて購入斡旋を行った。

11.各種クラブ活動の推進
生活情報センターを拠点として、視覚障害者と晴眼者が共通の趣味や目的で集まるクラブ活動の場を提供し、両者の交流を促進した。センターとしては、担当者を配置した上で、①広報(視覚障害者・晴眼者双方に対して)、②会場・機材の提供、③資料(点字・墨字)の製作の3点について支援を行った。
今年度の状況は次のとおり(編みものクラブ、卓球クラブは月2回、その他はいずれも月1回)。
(1)料理クラブ…1997年12月発足11名(視覚障害者7名、晴眼者4名)
(2)卓球クラブ…1999年2月発足11名(視覚障害者9名、晴眼者2名)
(3)編みものクラブ…2006年4月発足8名(視覚障害者5名、晴眼者3名)
(4)コーラスクラブ…2007年4月発足15名(視覚障害者11名、晴眼者4名)

12.視覚障害者福祉協会等の行事や活動への協力
(1)岐阜県視覚障害者福祉協会が岐阜県の委託を受けて実施する視覚障害女性家庭生活訓練事業(5月~12月)に対し、「岐阜はもんの会」とともに全面的に協力した。
(2)岐阜県視覚障害者福祉協会との共催で、「点字フォーラム2019」を行った。今年度も昨年に引き続き対象を東海地区に広げて実施した。また、競技のほか、午後のディスカッションでは、点字表記法改訂について、視覚障害者にもっと受け入れやすい点字になるよう要望することを確認した。
・実施日11月24日(日)
・内容午前…早読み、記憶書き、聞き書き、写し書き等午後…みんなでディスカッション「点字表記について」
・参加人数15名